何を目標にするのか
チーム医療を必要とされる動物病院では、適切な目的や目標を設定することが必要不可欠です。
今回は、3つの目標設定のレベルを紹介します。
まず、1つ目は行動レベルの目標設定です。
行動レベルの目標設定とは、チームメンバーが具体的に取り組むべき行動の方向性を示したものです。
2つ目は、成果レベルの目標設定です。
成果レベルの目標設定とは、チームとして達成すべき具体的な成果を示したものです。
3つ目は、意義レベルの目標設定です。
意義レベルの目標設定とは、最終的に実現したい抽象的な状態や影響を示したものです。
3つのタイプの目標設定にはそれぞれメリット・デメリットがあり、一概にどれが良い・悪いとは言えません。
行動レベルの目標設定には、チームメンバーが自らの取るべき行動を明確にしやすいというメリットがあります。
逆に、意義レベルの目標設定には、チームメンバーが自ら取るべき行動を明確にしにくいというデメリットがあります。この目標だけでは、チームメンバーは途方に暮れてしまうかもしれません。
一方で、意義レベルの目標設定には、チームのメンバーから新たなアイデアが出やすいというメリットがあります。抽象的な目標であるがゆえに様々なアイデアが生まれるはずです。
逆に、行動レベルの目標設定では、メンバーからアイデアが生まれることは難しいでしょう。
3つの目標設定のうち、どれが自院にとって適切かは、チームを構成するメンバーの能力レベルや行動力によって異なります。
チームメンバーが、自ら考えて動くことが出来ないのであれば、行動レベルで目標設定をしなければ、パフォーマンス向上には繋がりません。一方で、自ら動けるメンバーには、意義レベルや成果レベルの目標を設定した方が、その場その場で臨機応変で柔軟な対応が出来るでしょう。
自院としてのパフォーマンスを最大化させるためには、3つの目標の特徴を理解したうえで、自らのチームの目標設定を適切にしなければなりません。