私たちは役立つ情報にあえて背を向けている
皆さんは
「退職金積立の額は、仕事仲間と比べてどうか」
「同僚はあなたの強みと弱みをどう評価しているのか」
など、自分に役立ちそうな情報を知りたいですか?
ある大学研究者が2300人以上を調査したところ、平均して32%の人が望まないことが判明しました。
自分に役立つ情報にあえて背を向けているという結論になります。
なぜ役立ちそうな情報を退けようとするのでしょうか。
影響のありそうな要素が2つあります。
1つ目が
「行動可能であると感じられるのか」
ということです。
情報を知ってもそれに応じた行動が取れないだろうと感じると、その情報を欲しがらなくなります。
2つ目が
「自己イメージが傷つく可能性があるかどうか」
ということです。
例えば、
自分が職場でどれだけの時間を無駄にしてしまっているのかは知りたくない。
同僚が実際自分のことをどう思っているのかは知りたくない。
ということです。
知ることのメリットよりも心理的苦痛の方が大きくなると、自分に役立つ可能性がある情報であっても、不快な思いをさせられる情報を回避する傾向があるということが言えます。
自分の信念やエゴを守りたいという理由から反射的に何か情報を遮断していることはありませんか?
反射的に情報から目をそらすことと、後になってよりよい意思決定を行える可能性はトレードオフと言えるでしょう。